日本の雇用と労働法

日本の雇用と労働法 (日経文庫)日本の雇用と労働法 (日経文庫)
(2011/09/16)
濱口 桂一郎

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ろくに仕事もできないのに、クビにならないどころか、それなりの役職まで付いている人がいるのはなぜだろうか。
給料が変わらないのに夜中まで残業したがる人がいるのはなぜだろうか。

本書は、お役所や大企業につきもののペケ社員社蓄の謎をすっきり解決してくれた。

就職するときに交わす雇用契約は
「あなたの会社の特定の業務を遂行します、その代わりに給料をもらいます」
という契約。

ところが日本では慣例上、
「あなたの会社のメンバーになります、つきましてはどんな仕事でもさせていただきます(一応給料はもらいます)」
という契約になってしまっているというのだ。

経営者としてはペケ社員を整理したいけど、能力不足を理由にクビや降格にすると裁判で負けてしまう。
就業規則に違反するとか、残業や転勤を拒否するとか、はっきりとした根拠がないとクビにできない・・・。

なんとも理不尽に感じるけれども、このおかげで大多数の社員は【競争】にさらされることなく昇給できたわけだから、一概に文句は言えない。サービス残業や配置転換も、社員全員がメンバーたる身分を維持するための代償だ。

一度入ってしまえばあとは安心。
同じような仕組みをどこかで見た覚えがあるなぁと思ったら、お受験に燃える【教育】の実態がまさにこれ。

正社員の保護の陰で、【女性】やいわゆる非正規雇用がバッファとして機能してきたこと、
成果主義が繰り返し唱えられては、日本型雇用の大きな壁の前で頓挫してきたことも本書で指摘されている。

うーむ、ペケ社員の根は深い。
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Author:shokomotsu
無意味つづり>書庫モツ連鎖

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