美しい都市・醜い都市―現代景観論

美しい都市・醜い都市―現代景観論 (中公新書ラクレ)美しい都市・醜い都市―現代景観論 (中公新書ラクレ)
(2006/10)
五十嵐 太郎

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小泉政権時代の2006年、日本橋の上にかかる首都高をどかすというプロジェクトがぶち上げられた。
日本橋川に空を取り戻す会というHPがあったのだが何事もなかったかのように財団HPに)

本書はこのプロジェクトに対する反論で構成されている。

輸送力が増えるわけではないのに5000億円もかかる。
江戸時代の日本橋を復元するならまだしも、今の日本橋はヨーロッパのコピーで、保存に値しない。

といろいろ論拠はあるが、本音のところは
『行政が作り出す美というものが信用できない』
ということに尽きるようだ。

国家【権力】【芸術】を管理しようとすると、【ソ連】や北朝鮮のように、なんとも奇怪なもの(それはそれでおもしろいが)が出来がちである。

【中国】深センも、30年ほど前はひなびた農村だったのが、国策により今や人口1千万をゆうに超える巨大都市に変身した。
実際に行った印象では、若者が多いエネルギッシュな街だと感じたが、建築家の眼にはコピーだらけでPhotoshop的都市に見えるらしい。深センにはコピーを逆手にとったようなテーマパークがあるというからこの国はあなどれない。

雑誌の連載の寄せ集めでやや統一感に欠ける構成だが、美というものが相対的であることを再認識させられる。
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