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君は誰に殺されたのですか―パロマ湯沸器事件の真実

君は誰に殺されたのですか―パロマ湯沸器事件の真実

息子と1か月ほど連絡がとれない。

プロを目指してバンド活動をしている息子。親思いのやさしい子だが
少々向こう見ずなところがある。

前にも音信普通になったことがあった。
そのときは先輩宅に転がり込んでいたとかでケロっとしていた。
今回も取り越し苦労に終わるとよいのだが・・・

念のため息子の友人に家を見に行ってもらうことにした。
その友人から電話がかかってきた。

「あの、お母さん、ごめんなさい。・・・死んでました」
「あー?死ぬって、あの、死ぬこと?」
「死んでるんですけど・・・、大丈夫ですよ」
「ギャー!!死んでるけど、大丈夫って・・・、どういうこと!?キャー!!誰かぁ!!」



書き写すだけで胸が締めつけられるシーンだ。

息子の死亡原因はパロマ社製湯沸かし器不完全燃焼による
一酸化炭素中毒だった。湯沸かし器には不完全燃焼を防止する
仕組みがあったが、修理業者が不正改造をしていた。

警察監察医務院は死因が一酸化炭素中毒であることを
把握していながら、捜査をせず遺族にも「心臓発作」としか伝えていなかった。

パロマ社は、不正改造が横行していること、それに起因すると思われる
死亡事故が多発していることを把握していた。修理会社には不正改造を
しない旨の通知をしていただけだった。

わかってみれば単純とも思える原因だが、これが明らかになるまで10年かかっている。

本書の母親が息子の死に顔を見てやることができなかったことを悔やんで、
警察に写真が残ってないか照会したことがきっかけで、死体検案書に「一酸化炭素中毒」
と書かれているのを発見したのだ。

両親の執念ともいえる再捜査の訴えに警察が動き、経済産業省の記者発表、
大規模な製品回収騒ぎとなった。

この事件をきっかけに消費者の安全を守るための法改正が行われ、
消費者庁の発足にもつながった。

心を痛めることに、この両親は息子の死後離婚している。
3人の息子と悩みも多くも幸せな日々を過ごしていたに違いない。
亡くなった息子さんも、その生活も決して戻ってこない。

人の命を預かる製品。それに関わる【プロ】の責任はやっぱり重い。
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