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医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎

医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎
(2009/07)
サンドラ ヘンペル

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コレラの原因菌を発見したコッホの名前は有名だが、
その30年前にコレラを予防する方法を見つけた人物がいたことをご存知だろうか。

彼の名はジョン・スノウ。医学探偵と名付けられた本書の主人公である。

コレラは、激しい下痢で健康な人間を1日でミイラに変えてしまう。
19世紀のロンドンでは、コレラが何度も大流行して人々を恐怖におとしいれた。

当時コレラは、汚れた環境から出る「瘴気」(悪臭のようなもの)が原因だと考えられていた。
実際、コレラは衛生状態が悪い貧民街で多く発生していた。

一方、スノウは、飲み水が怪しいと考えた。
スノウのすごいところは、自説を証明するために科学的な手法をとったことだ。

当時ロンドンには2つの水道会社があった。
それぞれの水道会社がカバーする範囲は複雑に入り組んでいて、
隣り合う家が違う水道会社の水を飲んでいるケースも珍しくなかった。

スノウはここに目をつけた。
コレラ患者の記録から住所をたどり、その患者がどちらの水道会社の水を飲んでいたかを
一件一件調べて回ったのだ。

結果は実に美しいものだった。

一方の水道会社のコレラ発生率は、もう一方の水道会社の9倍にもなっていた。
発生率が低い方の水道会社は、排泄物で汚染されていないテムズ川の上流から水を取っていた。

スノウはこの結果だけで満足しなかった。
彼が住んでいた地区にコレラが発生したとき、
患者の発生箇所の中心にあった井戸水のポンプを止めるよう進言したのだ。

ロンドンのSOHO地区には、そのポンプのレプリカが残されている。
スノウの進言通り、ポンプは取っ手が外された状態になっている。

実際は、ポンプを止めるタイミングは少し遅すぎたらしい。
しかし、彼のとった行動をお手本として、
コレラの流行は飲み水の衛生管理で防ぐことが可能になった。

コレラの原因となる菌が発見されたのはその30年後である。
感染経路の目星はとうについていたので、この発見は予期されたものだった。

物事の原因が見えなくても、目の前にある問題に対処することはできる。
知恵というのはこういう風に使うものなんだなぁと痛感させられる一冊。
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