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聖書VS.世界史

聖書VS.世界史 (講談社現代新書)聖書VS.世界史 (講談社現代新書)
(1996/09/20)
岡崎 勝世

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ここに西暦1300年頃の「世界地図」がある。

地中海とその周りの地域が地図の半分以上を占める。
地図の真ん中は聖地エルサレムだ。

アメリカ大陸はまだ発見されていないから存在しない。
アフリカの南半分、中国、インド、北欧は、地図の端っこ
へばりつく形でかろうじて登場する。

よく見ると、これらの辺境に奇妙な「人間」が描かれている。
口が小さすぎてストローでしか液体を飲めない「口細人」
長い耳にくるまって暖をとる「長耳人」
巨大な一本足で極めて速く走り、その足を傘のようにかざして休息する怪物

当時のヨーロッパ人の世界観は、自分たちが知る地中海周辺を一歩外へ出ると、
化物の棲みかが広がっているというものだったのだ。

空間と同じく、時間の観念も現代とは違っていた。

中世は、アダムとイブが「禁断の果実」を食べてから約7000年後、
ノアの洪水が起こってから約5000年後の世界だった。
類人猿はいないし、石器時代もない。ビッグバンのように、
アダムとイブがすべての始まりで、その前はないのだ。

近代科学の祖である【ニュートン】ですら、聖書に書かれた歴史は正しいと信じ込んでいた。

ところが、この世界観は思わぬ矛盾にぶつかる。【中国】の存在だ。
東西文明の交流が進むにつれて、どうやら中国がアダムとイブより古いらしい
ということがわかってきた。

これはまずい。

聖職者や神学者は、信仰心との板挟みに苦しみながら、ついに重大な方針転換をする。
アダムとイブ以外の歴史があること、この世がユダヤ・キリスト文明だけではないことを認めたのだ。
これが1700年代後半のこと、たいして昔のことじゃない。

西欧文明の自己チューさが表れているとも言えるが、
他者との【関係性】の中で、時間をかけてでも価値観を
ひっくり返せるのもまた、西欧文明のすごいところなのだ。

それにしても、歴史の本がこんなにエキサイティングだとは。
細かい年代や人名はすっとばして読んでも全く問題ない。
このリアルストーリーは一度読み始めると止まらない。
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