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闇の奥

闇の奥 (文春文庫)闇の奥 (文春文庫)
(2013/02/08)
辻原 登

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本書を読み始めて、私はな感覚にとらわれた。

ところどころに、どこかで読んだ記憶があるのだ。

例えばインドネシア東部で発掘された原人の話。
骨から推察される身長は大人でも1メートル、
脳容量はチンパンジー程度だった、という新聞記事だ。

昔読んだ本をパラパラと開いてみると、
ある書物の冒頭に全く同じ記事が出てきてゾワッとした。

次に中世ヨーロッパに伝わっていた小人伝説
聖書をテーマにした書物でそっくり同じ話を読んだ。

ほかにも、数学者の話死刑囚の話中国の暴動、そしてチベット奥地の谷

最後のチベットはAmazonのおすすめでつながってるから当たり前だとしても、
ほかのバラバラな読書歴が物語の重要なモチーフとして次々現れるのは
どういうわけなのだろうか。

『何かに集中すると、それに関するものが向こうからやってくる』

そう、この本は向こうからやってきた。

『みなさんは空想と現実は別のものと考えておるでしょう。
果物の例でいいますと、果物の芯は空想で、果肉が現実なのです。
空想がふくらんで現実をつくるのです。決してその逆ではありません。』

やばい、なにが現実かわからなくなってきた。
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空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)
(2012/09/20)
角幡 唯介

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大学の探検部にあこがれていたけど、
この本を読むとその道に進まなくてよかったとつくづく思う。

チベットの聖なる川ヤル・ツアンポーが、ヒマラヤ山脈に流れ込む場所。
チベタンたちはそこを「水の消えるところ」と呼ぶ。
その深い谷の先がどうなっているか誰も知らないからだ。

何人もの探検家がこの谷に挑戦し、挫折してきた。
エベレストのほうが楽と評した登山家もいた。
いまだ踏破されずに残る5マイル
伝説によれば、そこにナイアガラ級の大滝桃源郷があるという。

こんなワクワクする話を聞いてじっとしてはいられない。
早稲田大学探検部
OBの著者は、学生時代に行ったツアンポーのことが忘れられなくて、
ついに再チャレンジすることを決めた。
仕事を辞めてから出発したというからハンパな覚悟じゃない。

こだわったのは単独踏破
21世紀の今探検をするには何かハンディがないと意味がない。

歴史上誰も見たことのない景色を見るんだ。
そんな野心を胸に旅立った彼を待っていたのは…

ユートピアどころか、この世の地獄だった。

自分はリアリストである、と文中で語っている通り、著者は事実を淡々と記述している。
それだけにが近づいていることが否定しようもなく明らかで、読んでるほうも逃げ場がない。

この本が書かれたということは生きて還ったんだよな、と言い聞かせながらも、
さすがにこれはヤバいんじゃないか?と読むほうまで冷や汗ダラダラで
なんとか巻末にたどり着いた。

あとがきで著者は、
この本は自分自身のために書いたもので、
社会に伝えたいメッセージが特にないことを
悩ましげに語っている。

いやいや、これだけのことをやりとげて還ってきたんだからそれで十分。
もし死んでたら何も残らない、残るとしても周りの想像でしかないわけで。
それはツアンポーで亡くなった冒険家の例で嫌というほどわかる。

Google Earthでツアンポー峡谷を見ると、
不自然にそこだけ写真が少ない。
画像のクレジットにはkakuhataの名前がしっかりと刻まれている。

後白河院

後白河院 (新潮文庫)後白河院 (新潮文庫)
(1975/10/01)
井上 靖

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この男、つかみどころがない。

鳥羽天皇の第4皇子。
男色や歌謡曲をこよなく愛するナマグサ皇族

タナボタで天皇になったくせに
息子や孫が天皇になった後も
として政治に口をハサみまくる。

あるときは平氏を持ち上げ、
あるときは源氏にすり寄り、
またあるときは公家のいいなりになり、
言うことなすことコロコロ変わる。

その度に周りは血で血を洗う抗争。
保元の乱平治の乱源平の合戦・・・
終わってみると当のご本人はシレっと
勝ち組に乗っかっている。

ついたアダ名は「日本国第一の大天狗」・・・

本書は、この男の謎を解き明かそうと4人の関係者の証言を得た。
彼らの話をまとめると、
「すべてお見通しあそばされていた」
ということらしい。

ある証言者いわく、
『世の中の事件の持つ意味は、ある歳月を経て初めて判然としてくるものである』

悪運やワガママだけで30年以上院政を続けることはできない。
ひとり後白河院だけは、国の将来を見すえて行動していたというのだ。

大天狗、少々かいかぶられすぎという気もするが…真相はいかに?
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shokomotsu

Author:shokomotsu
無意味つづり>書庫モツ連鎖

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