疫病と世界史

疫病と世界史  (中公文庫)疫病と世界史 (中公文庫)
(2007/12)
ウィリアム・H. マクニール

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東京で生まれ育ったモヤシっ子
アマゾンの原住民一家にホームステイしたら、
病気でやられるのはどっちだろうか。

そりぁモヤシっ子の方だろうと思ったら、
歴史的には全く逆のことが起こった、というのが本書。

16世紀、アメリカ大陸のインカアステカ文明は、
ヨーロッパから上陸した数百人の軍隊に、あっさり
滅ぼされてしまった。

高度な兵器に圧倒されてしまったせいもあるが、
実はヨーロッパ人がタチの悪い病気を持っていた
せいだというのだ。

はしか、天然痘、インフルエンザ・・・
ときには人口の3割以上を死に至らしめるこれらのウィルス。

ヨーロッパ人はどれも経験済みで免疫を持っていたのに、
インディオはどれも未経験。この差が歴史を決めたらしい。

ヨーロッパでキリスト教、【中国】で儒教、インドでヒンズー教
異なる地で異なる【宗教】が普及したのも疫病と無関係ではないようだ。

娘が保育園に通い始めてすぐ、の方がヒドい風邪を
もらったことがあった。

毎日ギュウギュウの電車で2時間過ごすのも
【人類史】的には意味があるのかなと思えてくる。
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東京の空間人類学

東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫)東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫)
(1992/11)
陣内 秀信

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これから東京の街歩きを始めようという人には、
しばらくこの本を読まないように、とアドバイスしたい。

どうして都会のど真ん中にこんな急ながある?
どうしてスカイツリーのすぐそばに長屋がある?
どうして電車で1時間移動しても市街地がなくならない?

東京を歩いていると、次から次へと疑問がわいてくる。

本書の著者も30年以上前に、現代の地図と古地図を持って、
とにかく【東京】を歩き回ったらしい。

そこで出てくる疑問を、長い時間をかけて一つ一つ読み解いていった、
その記録が本書だ。

まずは地図を片手に街に出て、あちこちに隠れるクイズを探してみよう。
本書で答え合わせをするのは最後のお楽しみだ。

環境ホルモン―人心を「撹乱」した物質

環境ホルモン―人心を「撹乱」した物質 (シリーズ・地球と人間の環境を考える)環境ホルモン―人心を「撹乱」した物質 (シリーズ・地球と人間の環境を考える)
(2003/07)
西川 洋三

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一種の祭りみたいなものなんだ。

多摩川のコイがメス化している
ヒトの精子が減少している
プラスチック容器を電子レンジで加熱すると有害物質が溶け出す

1998年に国中を大騒ぎさせた「環境ホルモン」は、
人々の心をさんざんかき乱して、その後すっかり姿を消した。

それもそのはず、メス化うんぬんの話はほとんどデマだったのだ。

環境ホルモンと呼ばれた物質は、女性ホルモンと似た働きをするものだった。

は女性ホルモンにさらされるとメス化することがある、
これはホントらしい。

しかし、ヒトは胎児のときに母体から大量の女性ホルモンを浴びている。
それでも男子はちゃんと男子になる。

豆類に含まれるイソフラボンも女性ホルモンに似た物質だという。
トーフを食べてメス化するという話は聞かない。

結局のところ、ヒトにとってはなんてことない物質が
恐怖の大王みたいに祭り上げられちゃったということらしい。

危険はなかったのだからいいじゃないか。
メス化で人類が滅びることはなかったわけだし、
誰も損をしていないのでは?

これに対して本書はこう反論する。

『化学産業も、ときにペンの被害者となることを、よく考えていただきたいと思う』

当事化学メーカーで製品の安全性を担当していた著者の心の叫びだろう。

祭りのいけにえを探しているのが【メディア】なのか、
それを消費する人々の心なのか、考えさせられる一冊。

パチンコがなくなる日

パチンコがなくなる日 (主婦の友新書)パチンコがなくなる日 (主婦の友新書)
(2012/01/01)
POKKA 吉田

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CR海物語のマリンちゃん

その笑顔の裏にこんなどす黒い世界があるとは。

パチンコ市場=年間30兆円。
国民一人あたり年30万円(!)つぎ込んでいる計算になる。

最近は市場が縮小して20兆くらいらしいが、
それでも競馬3兆、宝くじ1兆と比べるとバケモノ産業なのだ。

一昔前のパチンコはノンビリしたものだった。
暇つぶしに1時間打って、たまにタバコや子どもの土産をもらう程度だ。

それが今では、20万つぎ込んで30万当てたなんて話は当たり前。
ビッグヒットを求めて一日中打ち続けるのもザラだ。

なぜこんなことになってしまったのか。

本書によると、すべての根源は警察にあるらしい。

パッキーカード景品交換所

パチンコ屋の金の流れをちょっとだけクリーンにしたこれらの仕組み。
警察は、これらを導入する見返りとして、ギャンブル性の高い機種
を認めてしまった。これでタガが外れたのだ。

客もホールも、台メーカーも、そしておそらく警察官僚も、
一度味わった甘い汁は忘れられない。
その後は業者と警察が、ギャンブル性をめぐる微妙な
(というより出来レース的な)綱引きを繰り返しながら今に至っている。

専門用語が多くて読みにくいが、
TUC=東京ユニオンサーキュレーション(実は古物商!)
CR=カードリーダー
の略とか、
警察>台メーカー>ホール>客
の力関係など、そうだったのか!と納得。

同時に
パチンコ「30兆円の闇」 (小学館文庫)パチンコ「30兆円の闇」 (小学館文庫)
(2009/01/08)
溝口 敦

を読むと事情が飲み込みやすい。

AVといい、フーゾクといい、欲望から巨大な産業を産み出し、
官僚を増殖させるオマケまでつける。
警察には、【ビジネス】の天才でもいるのだろうか。
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shokomotsu

Author:shokomotsu
無意味つづり>書庫モツ連鎖

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