歴史を変えた火山噴火

歴史を変えた火山噴火

「破局的噴火」という言葉が気になって検索したらヒットした本。とにかくヤバい


トバ湖ヤバい

インドネシアにある世界最大のカルデラ湖。面積は琵琶湖の1.6倍。
今から7万数千年前の噴火ででできた。
人類がこれまで経験した最大の火山噴火といわれており、
当時数百万人いた人口が1万人程度まで減少し、絶滅危惧種に。
火山灰で気温が下がって衣服が発明されたという説も。
噴火の規模を表すVEI=8 
戦後最大の火山災害を起こした2014年の木曽御嶽山噴火でもVEI=1


九州のカルデラがヤバい

南から、
 鬼界カルデラ
 阿多カルデラ 
 姶良カルデラ
 阿蘇カルデラ
いずれもVEI=7クラス
7300年前(結構最近なのがヤバい)の鬼界カルデラ噴火では九州の縄文人に大打撃
そのとき発生した火砕流の規模は1991年の雲仙普賢岳数十万倍

インドネシアクラカタウヤバい

535年の大噴火が世界中に寒波飢饉を引き起こし、まさに歴史を変えた。
 ジャワ島の文明が滅亡
 メキシコのテオティワカン文明滅亡
 日本仏教が普及
 スラヴ民族の侵略とペストにより東ローマ帝国衰退
 アングロサクソン人がブリトン人からイギリスを奪う
これらがほぼ同時期に起こっている。
(VEI=不明)


イエローストーン(VEI=8)、シベリアトラップ・・・
人類誕生前はもっとヤバい


東日本大震災の後、日本の火山は活発化しているらしい。

ヤバい。でも対処のしようがない。
歴史の目撃者にならないことを祈るばかり。
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【カラー版】アヘン王国潜入記

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)
(2014/06/05)
高野秀行

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ケシからアヘンが採れて、アヘンを精製するとヘロインになる。

ヘロインになるとベラボウな値段で売れるらしい。

日本では(ていうか世界中どこでも)、ケシを栽培することは違法である。
そういえば昔、近所の空き地にケシが生えてたって大騒ぎになったっけ。

そんな非合法植物をごく普通に生活の糧として栽培している村があった。

ゴールデントライアングル

ミャンマー、タイ、【中国】の境界付近にあると言われる、世界一の麻薬生産エリアだ。

そこに半年も滞在して、村人たちと寝食を共にした風変わりな日本人がいた。

ケシの種まき、毎日の草取り、液汁の収穫、アヘンの加工、そしてごほうびの吸引まで、
さながら職業訓練のように体験した記録が本書なのだ。

こんなことまで書いて逮捕されないのかな、と心配になるほどヤバい内容。
でも逆に捜査当局から講演依頼が来たというからえらいもんだ。

村人たちが手間ひまかけて収穫したアヘンの半分は軍に召し上げられる。
著者が滞在した半年の間に紛争病気で何人もの村人が亡くなった。
でも結婚し、子どもが生まれ、また誰かが死に
その度ごとに村人たちは集まり飲んだくれている(アヘンをやる人は意外に少ない)。

まさに悲喜こもごも。読後感はほのぼのとしていながらも、
原始から変わらない人の世について考えさせられる。

そんなことよりアヘンをキメたらどうなるか知りたい方にも情報たっぷり。
本書によるとバッキバキだそう。

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)
(2012/09/20)
角幡 唯介

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大学の探検部にあこがれていたけど、
この本を読むとその道に進まなくてよかったとつくづく思う。

チベットの聖なる川ヤル・ツアンポーが、ヒマラヤ山脈に流れ込む場所。
チベタンたちはそこを「水の消えるところ」と呼ぶ。
その深い谷の先がどうなっているか誰も知らないからだ。

何人もの探検家がこの谷に挑戦し、挫折してきた。
エベレストのほうが楽と評した登山家もいた。
いまだ踏破されずに残る5マイル
伝説によれば、そこにナイアガラ級の大滝桃源郷があるという。

こんなワクワクする話を聞いてじっとしてはいられない。
早稲田大学探検部
OBの著者は、学生時代に行ったツアンポーのことが忘れられなくて、
ついに再チャレンジすることを決めた。
仕事を辞めてから出発したというからハンパな覚悟じゃない。

こだわったのは単独踏破
21世紀の今探検をするには何かハンディがないと意味がない。

歴史上誰も見たことのない景色を見るんだ。
そんな野心を胸に旅立った彼を待っていたのは…

ユートピアどころか、この世の地獄だった。

自分はリアリストである、と文中で語っている通り、著者は事実を淡々と記述している。
それだけにが近づいていることが否定しようもなく明らかで、読んでるほうも逃げ場がない。

この本が書かれたということは生きて還ったんだよな、と言い聞かせながらも、
さすがにこれはヤバいんじゃないか?と読むほうまで冷や汗ダラダラで
なんとか巻末にたどり着いた。

あとがきで著者は、
この本は自分自身のために書いたもので、
社会に伝えたいメッセージが特にないことを
悩ましげに語っている。

いやいや、これだけのことをやりとげて還ってきたんだからそれで十分。
もし死んでたら何も残らない、残るとしても周りの想像でしかないわけで。
それはツアンポーで亡くなった冒険家の例で嫌というほどわかる。

Google Earthでツアンポー峡谷を見ると、
不自然にそこだけ写真が少ない。
画像のクレジットにはkakuhataの名前がしっかりと刻まれている。

日本の路地を旅する

日本の路地を旅する (文春文庫)日本の路地を旅する (文春文庫)
(2012/06/08)
上原 善広

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差別について考えるとき、いつもその距離感がわからなくなる。

小中高とすごした場所は、お世辞にも柄の良いところではなかった。
となりの区には全国でも有名なドヤ街があり、同和地区と呼ばれていた。

中学時代、自転車で渡し船を渡り、ドヤ街の近くまで遊びに行った。
ある場所までくると、そこでしか嗅いだことがない臭いが充満していた。

県境の川のそばには、明らかに川面よりも低い砂利道に、
長屋がいくても並んでいるような場所があった。

差別が身に降りかかることはなかったが、日常の感覚として差別というものは確かにあった。
それを利用した利権の話も大人たちから漏れ聞こえてきた。

実家が引っ越したため、もうそこに帰ることはない。
でも、ときどき無性に懐かしくなる。

自分が今街歩き的なことをしているのも、あの頃の記憶が原点なのかもしれない。
差別された経験もないのに差別の痕跡を求めるような真似をするのはどうもうしろめたい。

しかし、本書の「ただ故郷なんだ」という言葉で、
少しモヤモヤがすっきりした。

差別うんぬんはとりあえず置いといて、
失われた故郷にしんみりさせてもらっても
そんなにバチは当らないのかな。

東京の自然史

東京の自然史 (講談社学術文庫)東京の自然史 (講談社学術文庫)
(2011/11/10)
貝塚 爽平

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今から12~13万年前、東京は多摩のあたりまでだった。

関東平野の大部分をおおっていたこの巨大な湾は、「古東京湾」と呼ばれる。

それから10万年ほど経つと、今度は東京湾のほとんどが陸地になった。

利根川はその頃まだ東京方面に流れていたが、
その河口はずっと先、浦賀のあたりにあった。

東京湾を縦断する形で流れていたこの延長部分は、「古東京川」と呼ばれる。

今は水没してしまって見えないが、東京湾には古東京川の作ったが沈んでいる。
当時の海面は、今より100mも低かったというからえらいスケールだ。

新宿区や大田区に急な谷や坂が多いのも、その付近が古くから陸上にあって
繰り返し浸食を受けた証拠だ。

埼玉との境にある狭山丘陵はさらに古い時代にできたところで、なるほど空から見るとそこだけ浮かんでるかのようだ。

本書は学者然とした文体でとっつきにくかったのだが、
地形を描いた文学に刺激されて改めてトライ。

読みにくいのは相変わらず、つい地図だけを眺めてしまうのだが、
淡々と事実を並べていくストイックさに、かえって熱いロマンを感じてしまった。
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shokomotsu

Author:shokomotsu
無意味つづり>書庫モツ連鎖

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